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鑑賞097「話」 [百題百日]

本日の題は「話」です。動詞としても頻繁に使う語だし、名詞としても、よく使われる語です。日常会話の中だけではなく、歌の中にもしばしば出てくる言葉ですよね。また、ほかの漢字と組み合わせてもよく使われる字なので、苦労はないだろう、と思っていたのですが、ピックアップした歌は少なかったですね。何気なく使うのは苦労しないけれど、「話」を意識すると、特定のイメージに引き込まれやすい言葉なのかしら。

 

まずは、子供のいる風景の歌を集めてみました。

 

(此花壱悟) (此花帖)

雨止まず自称クウガの幼子とネコの話をすることもあり

クウガは平成の仮面ライダーのひとり。ヒーローになりきっている子供なのだが、クウガという名前はどこか、ファンタジー世界を思わせる名前である。そして、その子が話す猫は現実の猫を離れ、勇者の従者のよう。雨の日の徒然を子に導かれて冒険世界に足を踏み入れて行くような感じがする。

 

(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)

出張のパパから電話 応えずに照れて逃げる子受話器なめる子

子供らの成長の段階の短い期間をそれぞれ歌っている。「逃げる子」はよく見かけるが「受話器なめる子」は貴重な場面。映像が思い浮かぶインパクトがある。私はこの歌のここに惚れました♪

ところで「パパ」はどうなんだろうなあ。もちろん、作中の私の「パパ」ではなく、子供たちの「パパ」であり家庭内の「パパ」という役割の人という意味なのは分かるが、ちょっと抵抗がある。

 

次はお話と「私」の歌。

 

(百田きりん) (きりんメモ)

お話が始まる前も生きていて終わってからもまだ生きている

お話の中で主人公が産まれ、場合によっては死ぬのだが、その外にいる「私」はその話の前にも後にも生きている、ということに注目した歌。当たり前といえばあたりまえのことなのだが、お話にのめり込めばのめり込むほど、その当り前のことが不思議に思えるものだ。

 

続いては、大人同士の会話。

 

(小春川英夫) (さるさるパパ)

「今何時?」と聞かれれば「そうね、だいたいね」と答える夏の寓話のように

サザン・オールスターズの「渚のシンドバッド」ですね。もう、30年ぐらい昔の歌だ。

今時、こんな受け答えするのは明らかにおっさんである。そして、そんな相手が引くようなことを口にしながら「夏の寓話のように」だなんて、さらっと言ってのけるところがますます、とぼけたおっさんである。

 

(瑞紀) (歌信風(かしんふう))

それっきり給湯室の話題にはのぼらぬ人がカップ洗えり

「それっきり」というのだから、良くも悪くも普段目立たぬ人なのだろう。まったく話題にならないままであればまだしも、いっときの注目を浴びただけに、その地味さがどこか哀れを誘うのである。

 

(佐藤紀子) (pocoapoco)

日本とのスカイプ電話を切りしとき俄かに広し太平洋は

日本から太平洋を隔てた地に住んでいる作中の人物。スカイプ電話についてよく知らないのだが、海外との通話も無料なんだろうか。便利な世の中になって、海外にいてもすぐそばにいるように会話をしているのだが、電話を切ったとたんに湧き上がるさびしさ。普段思う以上に、その人との距離を感じるのだろう。

ただ、「広し」と形容詞で表現するより動詞の方がより実感がわくようにも思うが、どうだろう。

 


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